宮城民医連の薬剤師からの報告を
紹介します。
@患者さんの状況
救急の患者さんももちろんいますが、津波で家が流され、薬がないという
患者さんが薬を求めてたくさん来ています。
地域の医療機関・薬局が機能していないところも多く、また、交通機関がマヒし、
ガソリンがなくて車も使えないため遠方の医療機関に行けないということで、
薬の手帳・薬情で薬がほしいという患者さんもたくさん来ています。
医療機関によっては、門前の薬局が閉まっているのに処方箋だけ
ガンガン発行しているところもあり、営業している薬局を探して、
つばさ薬局に来る方も多く、対応が大変です。
そのような状況なので、OTC薬を求める方も多く、
ほとんど売り切れてしまいました。
電気が一番早く復旧しましたが、まだ、停電しているところも多いです。
水は仙台の一部しか出ません。
ガスはまだです。電話は少しずつつながるようになってきています。
A薬剤師・薬局の状況
病院の薬剤師は救急ブースの対応と入院患者の対応で大変な状況です。
救急ブースは少し落ち着いてきました。
つばさ薬局の各店にも患者さんが殺到しています。
普段の1.5〜2倍ぐらいの患者さんが来ています。
どの店舗も片付けもできないくらい調剤に追われています。
多賀城店では、薬歴管理をせず、薬を渡すだけにしていますが、
待ち時間が2時間ぐらいになっています。
休日も臨時営業を行っています。
みんな休みなしで働いており、体調を崩す職員も出てきたので、
少しずつ休ませる体制をつくりたいと思っています。
また、ガソリンがないため通勤できないという状況になっています。
くるまを乗り合わせて、ガソリンを節約していますが、
仕方なく1時間から1.5時間歩いて通っている職員もいます。
避難所へは医師・看護師中心にいっていて、
薬剤師は体制的な問題もあって行ってないです。
実務実習は中止になりました。実習生になかには、
ボランティアで手伝ってくれている人もいます。
B医薬品
電話がつながるようになったので、問屋と連絡が取れるようになってきました。
しかし、問屋もガソリンがないこと、問屋までの配送が完全に
復旧していないことなどから、十分には入ってきません。
また、病院・薬局とも混乱していて薬品管理が不十分で的確な在庫数の把握が
できなくなっています。全国からの支援をお願いします。
C薬剤師支援
今日まで、奈良、新潟、東京から薬剤師の支援を頂きました。
明日から新潟、青森、東京の支援も予定されているようです。
皆さん体制が厳しい中、支援ありがとうございます。
最低でも3月いっぱいは支援お願いします。
ガソリンの供給があれば、
薬剤師体制も少し落ち着いてくると思いますが、まだ、見通しが立ちません。
医薬品のみならず、食料品などの全国の支援、ありがとうございます。
患者さんは薬をもらえて良かったとホッとした表情で帰っていく方が多いです。
かなり待たせたり、混乱したりしていますが、
営業している薬局があってよかったと感謝されています。
つらい状況もありますが、みんな頑張っています。
宮城 K